放射線技師がハゲるという噂は本当!?などなどの記事は書いてきましたが、今回は最も基本的なお仕事内容についての記事を書いていきます。
放射線技師になりたい人は、ぜひ参考にしてみてください!
診療放射線技師のお仕事内容とは
レントゲン撮影
放射線技師の最もメインとなるお仕事が放射線を使ったレントゲン撮影です。
誰もが知っているのは定期健康診断の胸部レントゲンですね。

と言うアレです。
忙しい病院や検診機関だと1日に100人以上の胸部写真を撮ることも珍しくはありません。
どうでもいいことですが1日に何回も息を吸ってー止めて下さい!と言うので技師それぞれで発音や抑揚の付け方には個性が出てきます。
もちろん胸部だけではなくて頭部・腹部や身体の各関節などありとあらゆる部位を撮影していきます。
技師になりたての頃は各部位に応じた撮影法&撮影条件を覚えるのが大変です( ノД`)シクシク…
現場では一般撮影とか単純撮影とも呼ばれますが、一般とか単純と言わないで欲しいぐらいに難しい撮影も多々あります。
最近はほとんどの病院・クリニックでデジタル化(CRやFPD)されているので、アナログ(現像フィルム)の時と違って撮影条件で大失敗することはほぼ無くなりましたけどね。
僕は少しだけアナログのフィルム撮影の経験がありますが、思い出したくない思い出の1つのなっています。。。
現像液&定着液の何とも言えない香りが漂う真っ暗な部屋で現像した写真をシャーカステンに掛けるときの緊張感は半端なかったです。
綺麗に撮れているかどうかはシャーカステンに掛けるまでは分かりませんからね、、、
FPDだと撮影後数秒で結果が出るので撮影後のドキドキ感はほぼないです(笑)

出典:http://medixview.com/index-2.html
シャーカステンとは医療ドラマでお馴染みのレントゲンフィルムを見るための機械?です。
後ろから蛍光灯の光を当てることによって、アナログのX線写真を見ることができます!
CT
CTはレントゲン撮影と同じく放射線技師の代表的なお仕事の1つ!
またまたどうでもいいことですが技師の結婚式だと高確率でCTを操作していたり隣に立っている写真が、スライドショーの1つとして現れます(笑)
仕事をしている技師新郎もしくは技師新婦の写真として定番ですし、放射線技師のイメージとしても定番ですね。
こんな感じの写真!
僕はまだ結婚していませんが、絶対にこの写真は使わない予定です。。。
大きな機械だし色んなボタンがあるし操作画面はパッと英語だらけということで、物凄い難しそうに見えますが慣れてしまえば難しいものではありません。
造影剤を使う造影CTは技師だけではなくて医師・看護師さんと一緒になって検査をするので、技術的な物よりはコミュニケーション能力が必須となります!
- 造影剤の種類や禁忌の確認
- 撮影の回数やタイミング
- 前処置の確認
などなどチェックポイントはたくさんです!
近年はX線透視化でカテーテルを使って治療を行うIVRの効率化を目的として、血管撮影室にもCTが配置されるようになりました。
IVR-CTと呼ばれるものですが、僕は一時期IVR-CTばかり担当していたことがあります。
- 治療中に造影CTを撮影
- Cアームの操作
- 機器の不具合(寝台が動かないとかCT撮影ができないとか)に対処
- Drの見たい画像を想定して画像を出すテクニックが必要
- 医師と看護師に囲まれてアウェーになる
- たまに医局長が様子を見に来るので緊張感が走る
- 後から医局長だと知って対応に失礼が無かったかビクビクする
などなど大変なことが多いですが、やりがいはあります。
治療が終わったあとは撮影室の後片付けや掃除をしなければいけませんが、カワイイ看護師さんと2人きりになれることもあるので楽しかったです(笑)
MRI
MRIもCTと同じくルーチン検査であれば難しい検査ではありませんが、ちょっとルーチンから外れたオーダーがくると泣きそうになります。
僕自身、約1年程度しか担当したことがないのであまり詳しいことは分かりません(´;ω;`)ウッ…
分からないことは素直に聞くのが1番と言うことで、MRIに詳しい同僚に頼っています( ノД`)
MRIで最も重要といっても過言ではないのが、撮影室に磁性体(磁石にくっつむ性質を持つ物)を持ち込ませない事です!
我が日本国には非核三原則という、「核兵器をもたず、つくらず、もちこませず」というお言葉がありますが、
MRI検査室においては「磁性体をもたず、つくらず、もちこませず」を徹底する必要があります。
近年は患者さんよりも医師や看護師など職員による持ち込み事故が多発していますが、持ち込んだ人が悪いのではなく持ち込ませてしまった技師に責任が発生します!
少しでも危ない!と感じたら、偉い先生相手でも声を掛ける勇気が必要です。
滅多に来ない職員を見たら何はともあれ怪しむぐらいで丁度良いでしょう。
RI(核医学検査)
MRIからMを取っただけのRI検査ですが、検査内容は全くことなります。
検査の内容等については別記事にまとめてあるので、宜しければご覧ください。
最近はRI検査を行うSPECT装置にCTを組み合わせたSPECT-CT(スペクトシーティー)が徐々に増えてきており、IVR-CTと同じく担当していた時期があります。
こちらは治療ではありませんし単純撮影がメインなので、IVR-CTほどは難しくはありません。
SPECT-CTでどんな画像ができるかというと、そのまんまでSPECT像とCT像を合わせた画像ができます。

そしてRIでは放射性医薬品の注文という重要なお仕事があります!
注文内容を間違えてしまうと翌日の検査ができなくなるので責任重大です。
そんな重要なものなら事前に注文して予備を置いとけよって話ですが、放射性医薬品には半減期というものがあって時間が経つにつれて放射能が減って検査ができなくなるので、毎日のように新しい物を発注する必要があります。
新鮮なお魚しか扱わないお寿司屋さんと同じですね!?
滅茶苦茶重要なので業者さんからも注文内容の再確認の電話が掛かってきます。
放射線治療
僕の勤めている病院は放射線治療を行ってないので、僕も携わったことがありませんので何も言えないです( ノД`)シクシク…
Drと共に放射線治療計画を作成するとか、放射線治療を行うとかありきたりなことしか言えません。
が、1つだけ自信を持って言えることとしては放射線治療に携わりたいなら医学物理士の資格取得を視野にいれておきましょう!
将来的には国家資格化されるかもというお話もあります。
放射線医学物理師(仮称)国家資格化が目指すもの
医学物理士認定機構は、日本の放射線医療の発展と安全性を高め放射線医療事故を防ぎ、がん対策推進基本計画を進めるために、医学物理士の国家資格化(仮称:放射線医学物理師)を目指しています。
出典:http://www.jbmp.org/it-1206/
ただ技師会は反対しているようです。
平成27年3月31日、中澤会長が文部科学省を訪問し、高等教育局医学教育課の寺門課長に要望書を提出するとともに、医学物理士の国家資格化反対に関する理解を求めた。本会では、昨年12月に開催された第5回理事会において、医学物理士国家資格化に対して反対表明を議決し、関係機関に要望書を提出することで広く理解を求めている。
出典:http://www.jart.jp/news/ib0rgt0000002kct.html
仕事としては面白いしやりがいもあります
放射線技師の仕事内容について、あれやこれや脈絡も無く書いてきましたが僕自身は好きな仕事です。
未だに一般撮影で綺麗な写真を取れると楽しいですし、レントゲンを撮るのは他の職業では絶対にできない(医師を除いて)ことですからね。
実際に目指すとなるとお給料の問題や就職などなど悩みの種が多い職業ではありますが、、、