記事タイトル通りなぜ診療放射線技師という国家資格がなぜ必要なの?という話です。
最初に書いておきますが放射線を人体に照射してレントゲンとかCTを撮れるのは医師・歯科医師(歯科領域に限る)・診療放射線技師の有資格者だけです。
無資格者が撮ると怒られるどころじゃ済まず警察に逮捕されるので、もしクリニックなどで撮影を担当している方がいたらすぐに辞めて下さいね。
診療放射線技師とは
私の実生活で職業は何ですか?と聞かれたときに診療放射線技師です!
といっても、ほとんどの場合であまり理解してくれません。
なのでいつも僕は 『病院でレントゲン撮ってる人です』と答えてます。
そうすると『あぁ~あの人達ねぇ~。。。』みたいに理解してくれてるような、してくれてないようなリアクションが返ってきます。
そして次の返事としては、以下のようなことを良く言われます。
- あれ検査技師じゃないの?
- 看護師さんに撮ってもらった気がするよ!
- 友達の歯科衛生士が歯のレントゲン撮ってるよ!?←これは完全にOUTです
マイナーな職業なのであまり知られていないのが現実です(´;ω;`)ウゥゥ
放射線技師会という職能団体があるんですが過去に国民から見える職業へ!という自虐的なテーマを掲げたことがあるぐらいにマイナーです。
そんなテーマも空しく今になっても見える職業にはなってない気がしますが(T_T)
せめてこのブログを見て頂けた人には見てほしいです(笑)
まあ普通に考えて『レントゲンを撮ってくれる人』以外の何物でもないわけで 、ただそういう仕事をしてる人って認識でしょうし、そもそも興味持たないですよね。
今、技師となった僕ですら放射線技師という職業を知ったのは高校1年生の頃です。
そのときもしっかりと認識したわけでなく、友達に「病院でレントゲン撮る仕事があるんだって」と言われて 「そうなんだ」ってぐらいです。
なのでレントゲン撮るのに資格いるの!?って面と向かって言われても全然怒りの感情は沸いてきません。
むしろそう言ってくれたほうが説明しがいがあります。
何を言ってもピンとこない人には 『健康診断のときレントゲン撮ってくれる人!』 、『息を吸って~止めてください!って言ってる人いるでしょ!?』 と説明します。
やはり年に1回義務付けられている胸部レントゲン撮影のイメージ というので皆さんに覚えてもらっているようです。
本題の国家資格である理由
ここから本題ですが、なぜ資格が必要かと言うと放射線を人体に当てるからという理由に付きます。
放射線というのは目で見えないですし、当てすぎる(多量に被曝したとき)と癌や白血病、白内障や不妊といった身体に大きな悪影響を与える原因になります。
妊婦さんに当てたら胎児にも悪影響を及ぼし、酷いと流産させることもあります!
これだけ恐ろしい物を放射線について無知な人に扱わせる訳にはいかないですよね?
例えばあなたが会社や学校の定期検診で胸部レントゲンを撮りました。
そこで疑問が出てきました。
あなた「今のレントゲンで体にどれくらい影響はあるんですか?」
撮った人「いや、、、分かりません。。。」 と答えられたらどうしますか!?
福島原発の事故があってから放射線=怖い物というイメージが更に強くなりましたし怖くて夜も眠れないですよね!
必要最低線量で撮れるのが放射線技師
放射線技師は撮影部位に対して必要最低限の放射線量で診断ができるレントゲン写真を撮れる技術を持っています。
近年はレントゲン写真もデジタル化が進んで放射線量を多くしすぎても、コンピュータを使った画像処理で診断できる画像にできてしまうので素人でも被曝を抜きにして考えれば撮ることはできますけどね。
実際のところ影響はどうなの?
胸部レントゲン1枚撮った時の被曝量は0.1mSvです。
人体に影響が発生し始める被曝量は100mSvです。
1000回連続で撮らない限り大丈夫ですので、安心してくださいね!
簡単な説明でしたが
以上、レントゲンを撮るのに国家資格が必要な理由でした。
記事中にも書いた通り何度も撮り直しをしていいなら素人でも撮れますけど、撮りなおすたびに無駄な被ばくをしますから国家資格(正しい知識)がないと被曝量が半端なく多くなります(T_T)