柔道整復師のレントゲン撮影が合法化の動き!医師の指示もいらず!

柔道整復師とレントゲン
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現在の日本で人体に対してレントゲン撮影を行えるのは医師、歯科医師、そして診療放射線技師の国家資格を持つ人だけですが、近い未来に柔道整復師もレントゲンが撮れるようになるかもしれません!?

第193回の国会に提出された法律改正案で「柔道整復師法の一部を改正する法律案」というのが提出され、内容としては柔道整復師もレントゲン撮影できるようにしよう!ということなのです。。。

実質的にレントゲン撮影を一括で担ってきた診療放射線技師にとっては他人事ではありません( ノД`)シクシク…

柔道整復師とエックス線撮影

改正案の内容

法律改正案の内、エックス線撮影に関して重要な部分を抜粋してみました。

柔道整復師法の一部を改正する法律案

柔道整復師法(昭和四十五年法律第十九号)の一部を次のように改正する。

目次中「第三十二条」を「第三十三条」に改める。

第十二条第一項中「衛生学」の下に「(放射線衛生学を含む。)、エックス線撮影技術学、放射線安全管理学」を加える。

第十七条の二を第十七条の四とし、第十七条の次に次の二条を加える。

(エックス線の照射)
第十七条の二 柔道整復師は、第二条第一項に規定する業務のほか、施術所において前条ただし書の応急手当をしようとする場合において、脱臼又は骨折が疑われる者のその患部(撮影のためのエックス線の照射により放射線障害を生じさせるおそれが少ないものとして厚生労働省令で定める部位にあるものに限る。)の状態の確認のため、当該患部に、撮影のためのエックス線の照射(当該患部へのエックス線の照射により放射線障害を生じさせるおそれが少ないものとして厚生労働省令で定める基準に適合したエックス線装置によるものに限る。)をすることを業として行うことができる。

2 柔道整復師は、前項の規定によりエックス線の照射をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、その照射に関する事項を記録し、これを保存しなければならない。

(医師による診療)
第十七条の三 柔道整復師は、脱臼又は骨折が疑われる者に、第二十三条の医師その他の医師による診療を求めさせなければならない。この場合において、前条第一項の規定によりエックス線の照射による撮影をしたときは、その診療をする医師にその画像が提供されるようにしなければならない。

提出法律案の全文については参議院のホームページから見ることができます。

URLはこちら↓

出典:http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/193/meisai/m19307193110.htm

以下、僕が思うことについてサラッと書いていきます。

放射線に関する追加科目は2つだけ

人体のレントゲン撮影をできるようにするなら、当然ことながら放射線に関する知識をしっかりと柔道整復師の方には身に付けて欲しい訳ですが、放射線に関する追加科目はたったの3つだけです。

しかも「衛生学」の下に「(放射線衛生学を含む。)、エックス線撮影技術学、放射安全管理学」を加える。

と、いう曖昧な表現です( ノД`)シクシク…

  1. 放射線衛生学
  2. エックス線撮影技術学
  3. 放射線安全管理学

ちなみに診療放射線技師が学ぶ放射線に関する科目は8つもあります!

  1. 放射化学
  2. 放射線治療技術学
  3. 放射線生物学
  4. 放射線物理学
  5. 放射線計測学
  6. エックス線撮影技術学
  7. 核医学検査技術学
  8. 放射線安全管理学

ここまできたら、せっかくなので残りの6個も紹介します(笑)

  1. 診療画像機器学
  2. 診療画像検査学
  3. 医用画像情報学
  4. 基礎医学大要
  5. 医用工学
  6. 画像工学

エックス線撮影だけの柔道整復師と、他にCT、RI、放射線治療などに従事する放射線技師とは学ぶ量が違ってしかるべきですが、人体にエックス線を照射するうえで最も大切な放射線生物学が抜けているのは謎です。

放射化学やら物理やらを履修して欲しいとは言いませんが、放射線が細胞に与える影響や発がんリスク、確定的影響・確率的影響、そして不妊に関することを網羅しているのが放射線生物学ですからね。

放射線衛生学とやらで補完するのでしょうか?

ちなみに放射線安全管理学という科目でも被曝に関することを学びますが、メインは法律・法令に関することなので、とてもではありませんが新たに追加される3つの科目で、エックス線撮影を許可するのはどうかと思います。

少なくとも僕は今回の改正案によって一般撮影を許可された柔道整復師の方にレントゲンは撮られたくありません。

自分で撮影条件を決めさせてくれるなら別ですが、、、

 

また放射線被曝以外にも画像工学など画像処理に関することも学ぶべきなのではないでしょうか。

画像処理1つで画質は異なってきますし、適切な処理を知っているかどうかで被曝量の増減にも繋がってくる訳ですしね。

医師の指示はいらない

さらにビックリなのが柔道整復師の判断でエックス線撮影をできるということ!

診療放射線技師がエックス線撮影を行うには必ず医師の指示が必要なのです、、、

そりゃ技師自身が診断や整復をするわけではないので僕らが勝手に撮って良い訳はないんですが、履修科目から見て放射線に関する知識において“アマチュア”の柔道整復師が自由に撮れるというのはどうなのよ!?という感じ。

ただでさえ開業している柔道整復師の不正請求が問題になるなかで、レントゲンまで自由に与えてしまったら必要のない撮影が横行するのは目に見えています( ノД`)シクシク…

不正請求でお金儲けするのはご自由にという感じなのですが、レントゲン撮影は人体へ悪影響を及ぼす可能性がありますし他人事では済まされません。

放射線被曝は危険だよ

読影の問題もありますし問題は山積です。

改正される確率はどれくらいか

今回提出されたのは議員発議によるものです。

では、議員発議の改正案の内どれくらいが成立するかというと30%に満たない程度です。

詳しく知りたい方は内閣法制局の最近における法律案の提出・成立件数をご覧ください。

http://www.clb.go.jp/contents/all.html

どうなることやら

僕は政治に詳しくありませんし今回の改正案がどのように審議されていくのかも詳しく分かりませんが、さすがに成立することは無いと思います。。。

福島原発の事故以来、良くも悪くも放射線被曝についてデリケートになっていますし、あっさりと柔道整復師がエックス線撮影をできようになるとは考えにくいです。

まあ何が起こるか分からないのが現実社会!

もし成立したら放射線技師いらず!?

柔道整復師も医師の指示のもとに一般撮影を行えるようになったら整形外科クリニックでは放射線技師がいらなくなる所も出てくるのではないでしょうか。

ただ改正案を読む限りでは施術所において脱臼又は骨折が疑われる者のその患部の状態確認のために撮影を行えるという記述しかありません。

医師の指示の下にという記述はありませんから、一般撮影しかない小さなクリニックで柔道整復師が放射線技師も兼務するということはできないのでしょうか、、、

まあ医師の指示で撮れないのに、施術所であれば自己判断で撮っていいよ!

なんて話もおかしいですけどね。

幸いにも僕の働いている病院には柔道整復師はいません!

仕事を取られる心配はないので、とりあえず様子を伺うことに専念します(´;ω;`)ウッ…

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