放射線技師の被曝量と線量限度について!癌になりやすいは嘘!?

放射線技師の被曝線量限度と癌

巷で放射線技師はレントゲンやCT撮影で被曝をするから癌になりやすくて早死するとか、女の子だと子供ができにくくなるから目指すのは辞めなさいとか、被曝する代わりに高い給料もらってるとか散々な言われ様ですが実際の所はどうなの?ということについて僕の過去の被曝量などを載せてまとめていきます。

放射線技師の被曝量と健康に与える影響

過去5年の被曝量は3.1mSV

早速ですが参考までに僕の過去5年間の被曝量はこのようになっています。

放射線被曝の一覧早見表

放射線技師は個人線量計で被曝線量を測定しているので毎月1回、このように個人線量報告書が送られてきます。

これは2016年3月1日~3月31日の期間分ですが個人線量{実行線量、等価線量(水晶体、皮膚、女子腹部表面)}がX・X・Xとなっているのは、この1か月間は検出できなかった=被曝はしているけど計測できないぐらい少ない量だったということを表しています!被曝検出されると0.1とか0.2という数値が並びます。

そして実行線量年度計というのは2015年4月1日~2016年3月31日の1年間に受けた合計で僕の場合は「0.8mSv」ということです。

ブロック5年間の実行線量累積値というのが過去5年間のトータル被曝線量を表しており、「3.1mSv」です。

CT1回が10mSv

1年間で0.8mSv、5年間で3.1mSvが多いのか少ないのかということですが、放射線医学総合研究所で被曝の早見図を見ると1人当たりの自然放射線による被曝量は「年間2.1mSv」となっています。

日本で生きていれば誰しもが1年で2.1mSv被曝をしているということを考えると、僕が受けた1年間で0.8mSvというのは大したこと無いんだなというのが分かると思います。

単純計算してみると普通の人より「1.38倍」被曝量が多いだけです。

CT検査を見てみると1回あたり約10mSvですが、毎日のようにレントゲンとCT撮影をしている技師側は1年間で「0.8mSv」の被曝する程度です。

放射線被曝早見表

おおよその業務量

ただ被曝量を紹介しただけではあまり意味が無いので、参考までにローテーションなどもあるので一概には言えませんが平均で考えたときの1ヶ月あたりの業務量を大雑把にまとめました。

  • レントゲン:200件/月
  • ポータブル:20件/月
  • CT:100件/月
  • 透視、カテ、IVR:20件/月
  • SPECT:10件/月

レントゲン撮影

レントゲンは基本的に撮影室の外に出て曝射スイッチを押しているのでほぼ「0」ですが、子供や高齢者の方など抑えたり、支えたりしないと撮影が難しい場合には鉛エプロンを着て撮っています。

子供が多い日には1日に何度もエプロンを着て撮影室の中に一緒に入ってます。

ポータブル撮影

ポータブルは病室撮影なので鉛エプロンを着て撮影しますが、2m離れていれば生身の状態でも健康に影響はないというデータもあるので、ほぼ影響はないと考えても大丈夫です。

毎回、極々微量に被曝はしていますけどね。

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2016.01.24

CT検査

CTで撮影室の中に入ることはまずないので「0」と考えて良いでしょう。

IVR-CTとかやってる病院だと医師・技師が撮影室に入ったまま撮影することもあり、この場合は管球からできるだけ距離を取るなど考慮をしないと不味いです。

透視、カテーテル、IVR

透視関係で被曝量が多いのは技師より、中に入って手技をしている医師や看護師さんですが、これも結局のところ病院施設によって違って技師が医師の隣でサポートをする場合は当然被曝量は増えてきますし、IVR・心カテ治療など何時間も掛かる場合でも被曝は増えるので一概には言えません。

RI検査、SPECT

RI検査、SPECTは知らない人に向けてカンタンに説明すると、患者さんに放射線が出る物質を静脈注射して、体内から出る放射線を検出して画像化するという物ですが、恐れるに値しないほど少ない放射線量なのでSPCETに携わっているからといって被曝量が急増するといったことはまずないでしょう。

全部足しても1年間で0.8mSv

僕が携わっている5つの業務全てを足しても1年間365日で「0.8mSv」という被曝量なので恐れることはありませんが、たった1人の例なので全ての技師がこのような数値ではないことも知っておいてください。

まあ毎月被曝量は送られてきますし、しっかりと自己管理して防護の三原則「時間」、「距離」、「遮蔽」を守っていれば大丈夫です。

癌になりやすいとか早く死ぬというデータは無い

放射線技師が癌になりやすいとか早く死ぬという研究結果は今のところありませんし、どこかで耳にしたり聞いたことがあるのであればそれは誤りですのでご注意を。

本当に発がん率が高くて、早く死ぬ率が高くて、子供できないのであれば、僕はこんな呑気にブログなんか書いていません。

線量限度を上回るのは難しい

福島原発事故があってから一般の人にも法的に定められている被曝線量限度があるということは知られるようになりましたが、放射線技師と言う仕事に就いても線量限度を超えることはまずありません。

実行線量限度

  • 男性または妊娠の意思が無い、妊娠不能と診断された女性:100mSv/5年かつ50mSv/年
  • 妊娠可能な女性:5mSv/3月
  • 妊娠中の女性の内部被ばく:1mSv(出産まで)

等価線量限度

  • 目の水晶体:150mSv/年
  • 皮膚:500mSV/年
  • 妊娠中の女性の腹部表面:2mSv(出産まで)

放射線従事者の健康を守るために定められている規制値は以上のようになっています。

3.1mSv/5年の僕が100mSv/5年を上回るにはあと33倍も働かなくてはいけません(T_T)。。。またこの数値を上回ったからといって直ちに健康に影響が出るということもありません。

被曝を恐れる必要はない

技師になりたいけど被曝が怖いから辞めよう(T_T)ということは考えなくても大丈夫です。

心配するのであれば就職や給料など他のことで悩んで下さい。。。

診療放射線技師になるには?総まとめ!大学専門選び・国試合格まで!

2016.04.17

最期に被曝するから高い給料をもらえている!という都市伝説については全くの嘘と言う訳では無く、放射線従事者と言うことで手当てをもらえます。

  • 危険手当
  • 放射線取扱手当

公務員は放射線取扱手当で7000円/月貰えるそうですが、僕は1日のジュース代程度です(T_T)

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